どうでもいいですが、「○○始めました」という表現を見ると 別に好きでもないのに冷やし中華を思い出してしまうのは私だけでしょうか。以前近所の本屋が「同人誌始めました」という貼紙を出していて、「そんな冷やし中華みたいなノリで言われても…」と思ったのをふと思い出しました。閑話休題。
たぶんメインとなるのは「メタル世界征服計画」というページです。私は最近、ある国からの留学生に出会った時に その国のメタルバンドが一つも思いつかなかった自分に非常に忸怩たる思いをしました。それがきっかけで、どの国の人に出会った際にも咄嗟に「○○?ああ、△△というバンドのある国ですね。」と言えるような立派な(?)人間になれるよう、メタルバンドを国別にデータベース化するためのwikiを立てようと思ったのですが、Encyclopaedia Metallum: The Metal Archivesというサイトが既にあることを知ったので、結局こんな形と相成りました。
それからCDの簡易レビューページも作りました。レビューはあまり得意ではありませんが、以前 私のCDレビューを読みたいというコメントもあった事ですし、買ったCDはできるだけレビューを書いていこうと思います。
せっかくのwikiですので、皆様もどんどん好き勝手書いてやってください。そうすれば私がサボってても勝手に更新が
以前の日記で「手塚ゾーン」について『「上手く回転をかけて、常に相手の打ったボールが自分の元へ戻ってくる」くらいなら「上手く回転をかけて、常に相手の打ったボールがアウトになる」ようにした方が手っ取り早い』などと書きましたが、まさかこの疑問に対し回答を用意されているとは、流石許斐先生と言うより他に無く 改めて許斐先生に尊敬の念を抱く今日この頃です。
その場のターンでカバー出来るのは半径およそ1.5m
コーナーぎりぎりに打たれたとして 左右2.6m分を事前に回転を掛け自分に引き寄せればゾーンは完成する―――が 一方打球を外へ出すとなるとセンターに打たれた場合
およそ4.2m分をも動かす外回転を掛けなくてはならなくなる
要するに「外に出すのは大変だよ」という事ですね。これで手塚ゾーンについての疑問が解け一件落着…と言いたいところですが、最近のジャンプから「手塚ゾーン」について恐ろしい新事実が判ってしまいました。手塚ゾーンは、時空を斬り裂く「
さて、まず「手塚ゾーン」という技についてもう一度考えてみましょう。「上手く回転を掛けてボールが自分の方向に戻ってくるようにする」…というのが簡単な手塚ゾーンの説明ですが、もう少し詳しく考えましょう。
「ボールが自分の方向に戻ってくるようにする」には、相手が右を狙った時には左に曲がり、左を狙った時には右に曲がり、そして正面を狙った時には曲がらないように回転を掛ける必要があります。…さて、ここで一つ質問をしましょう。「『相手の狙いによって曲がり方が変化するような回転』は存在するか?」…言うまでもなく、そんな曲がり方をする回転など存在しません。相手の狙いなど関係無く、上から見て時計回りの回転をしていれば右に曲がり、反時計回りの回転をしていれば左に曲がる。こんな事は流体力学の公式を持ち出すまでもなく、我々が自然と理解している常識です。
そうなると「手塚ゾーン」は、「相手の狙いを予測して、それに応じて上手く回転を掛けてボールが自分の方向に戻ってくるようにする」技だと考えたくなります。確かにそう考えると手塚ゾーンの説明がつくだけではなく、手塚が「才気煥発の極み」を発現できたのは 元々手塚ゾーンによって「予測力」が鍛えられていた為…などと他の事象の説明まで可能となり、一見正しい推測のように思えます。
…が、この推測には大きな盲点があります。それは「知り難きこと陰の如く」の存在です。皇帝真田の『陰』によって手塚は、予測ができなくなり「才気煥発の極み」が封じられてしまいました。そうなると、相手の狙いを予測する必要がある手塚ゾーンも発動できない筈です。
しかし実際には手塚ゾーンは発動できています。そうなると この推測が間違っており、手塚ゾーンは「予測」無しで発動できる技だということになります。
「相手の狙いに応じて曲がり方を変える」かつ「予測無しで使える」…この両者を実現する為には、『相手が打った後で球の曲がりを自在に操作する』必要があります。そんな事は可能なのか?手塚は実は超能力者でESPを使ってボールを操っていた…などというのはいくらなんでもアンフェアすぎます。それに手塚が「回転を掛け」と言っている以上 回転が関係しているのは間違いありません。(ESPでボールの回転を操っている可能性もありますが、それよりESPが使えるのならば直接ボールの方向を操った方が早くて安全です。)
さて、突然ですが「ガスパール=ギュスターヴ・コリオリ」という人物を御存知でしょうか。19世紀に活躍した物理・数学・天文学者で、力学における仕事・運動のエネルギーの概念を形成するなど科学の発展に多くの寄与をした人物ですが、この人物をもっとも有名にしたのは その功績を讃え彼の名を付けられた「コリオリの力」の提唱でしょう。
コリオリの力…それは回転する座標系における見かけ上の力の事です。…と言うだけではよく解らないでしょうから、図示してみました。
コリオリの力 - 図1
時計回りに回転するテーブルの中心にAさん、端にBさんが乗っています。AさんがBさんに向けてボールを投げる(図1左)と、テーブルが回転している為、Bさんのいた位置に届く頃にはBさんは離れた位置に移動してしまっています。(図1右)
さて、上の説明は 回転テーブル上にいない外部の第三者から見た時のものです。では、実際に回転テーブル上にいるAさんBさんからはどのように見えるのか?というのが下の図2です。
コリオリの力 - 図2
回転テーブル上では、テーブルが時計回りに回転しているのではなく、逆に周囲の方が反時計回りに回転しているように見えます(図2左)。自分たちは動いていない(と思っている)ので、AさんからBさんに投げたボールは本来まっすぐBさんに届く筈です。
しかし実際には図1で示した通り、投げた瞬間はBさんの方向へ進んでいた筈のボールは、徐々に方向を変え Bさんから見て遥か右へ到達する事になります。回転テーブル上にいる二人からすると、ナゾの力によってボールが曲がったように見えます(図2右)。この「ナゾの力」こそが『コリオリの力』なのです。
Wikipediaによく解る動画があったので転載します。
時計回りに回転する遊具の上でボールを投げたところ、投げられた側から見て右方向に曲がっているのがよく解ると思います。(時計回りだと 投げられた側から見て右方向に曲がる――ここがポイントなので覚えておいて下さい。)
この「コリオリの力」は、回転する物体の上では常に発生します。例えば地球は「自転」という名の回転をしているのでコリオリの力が発生し、その結果 北半球では台風が時計回り、南半球では反時計回りになるというのは有名な話です。
…もうお解りでしょう。「手塚ゾーン」とは、「地球を回転させ、コリオリの力によりボールを曲げる」というトンでもないスケールの大技であったのです。「回転を掛け」という言葉に 思わずボールの話だと思ってしまっていましたが、実際に回転を掛けていたのは地球だったのです。なんという叙述トリックでしょう。
何を馬鹿な事を、と思われるかもしれません。しかし30号において、この仮説の証拠となる描写があるのです。その前に、例の動画をもう一度見て下さい。
時計回りに回転する物体上では、ボールは(投げられた側から見て)右方向に曲がる…先程ポイントだと書いた事ですね。では、それを再確認した上で30号の描写を調べてみましょう。
足元の空気の流れを見る限り、この仮説が正しいならば 手塚は地球を時計回りに回転させているのが見て取れます。では、次の画像を見て下さい。
この通り、ボールは(打たれた側から見て)右方向に曲がっています。時計回りだと右方向…まさにコリオリの力です。やはり手塚ゾーンはコリオリの力を利用した技だったのです。
今まで部長のくせに技が地味すぎると思っていましたが、なんという恐ろしいスケールの技でしょう。ジャンプにおいてスケール面で手塚ゾーンを凌ぐのは、プッチ神父の「メイド・イン・ヘヴン」くらいしか思いつきません。一見静かに泳ぐ白鳥は、水の下では必死に水を蹴っているのです。こうしてみると、「風林火陰山雷」など 実に規模の小さい貧弱な技と言わざるを得ません。もしかしたら今後のテニプリの展開は「手塚の体が限界を迎え、真田が勝利する」というベタなものになるかもしれませんが、仮にそうなったとしても、スケール的に言って手塚こそが真の勝者であった事を我々は語り継がねばなりません。
そして真に恐るるべきは許斐先生です。我々は「いやーこの間こんなにも(←両腕をめいっぱい広げて)大きな魚を釣り逃してさぁ」などと それほど大きくないものをついつい過度に誇張をして話をしてしまうものです。しかし許斐先生は違う。スケールの大きな話を、逆にそのスケールを感じさせないように話をしているのです。我々を超越した世界に住む許斐先生は、実際には途轍もなく高レベルな技を わざわざ我々のレベルに合わせて画いて下さっているのです。なんという奥ゆかしさであり、そして慈愛に満ちた精神でありましょうか。流石許斐先生と言うより他に無く 改めて許斐先生に尊敬の念を抱く今日この頃です。