不定記

話題一覧
最新不定記

05月30日(金)

金剛番長の今後を考える

 今、金剛番長がアツい!

 というわけで、面白いですよね金剛番長。本編だけでなく、編集によるアオリとかも素敵。「アナタ、根性が曲がっていてよ(はぁと」とか素敵すぎます。2巻の帯アオリ「カワイくて おしゃまで、筋肉質!!!!!!!!」を考えた人は頭が発酵していると思います。「頭が腐ってる」ではなく「発酵している」ですから御間違えないよう。まぁ腐敗と発酵は同じ現象なわけですが、我々にとって有用な場合は発酵って言うんですよ!だからこれは発酵ですよ!

 あと帯アオリといえば、一巻も一巻で「せっかくだから、俺はこの『金剛番長』1巻を選ぶぜ!!」と唐突な Death Crimson ネタを入れるなど、発酵しすぎです。一つ惜しむらくは、せっかく赤い単行本だというのに「赤の」を付けなかったところです。それはさておき、金剛番長がゲーム化されるなら これを縁にエコールにやってもらいたいものです。

 そんなわけで金剛番長が面白い事は論を俟たないわけですが、それはさておき一つ気にかかることがあります。それは、金剛番長の残る番長数です。

 「23区計画」とは、東京23区にそれぞれ配置された番長が「番長戦」を行い他の区を制圧していき、最終的に 23区全てを制した番長に絶対的な権力が与えられるというもの。…つまり、番長は 23人しか居ないわけです。にもかかわらず、30話にも満たない現在までに 早くも半数近い番長が登場してしまっています。今後 敵がより強くなり 一戦にかかる話数が増えるであろう事を考慮しても、このままでは 単行本10巻にも満たぬ話数で終わってしまいます。

 「23人の番長」ならぬ「100人の魔物」という似た設定の「金色のガッシュ」ですら、途中で「1000年前の魔物」という設定によって魔物の追加が行われています。長期連載では 100人程度では足りなかったのでしょう。23人ならなおさらです。

 では、今後 金剛番長はどうなるのでしょうか?

 

【23区計画が終わればそれで終わりだよ説】

 要するに 上で書いたように「短い話数で終わってしまう」説。

 確かに、鈴木央先生の前作「ブリザードアクセル」は 全11巻です。それを考えれば 8巻9巻で終わってしまっても不自然ではない…ような気もしますが、正直なところ、ブリザードアクセルは雑誌連載時の掲載位置が後ろの方でした。全11巻というのは、打ち切りかそれに類するものであるように思えます。それに対し「金剛番長」は、カラーページや表紙の数から察するに大人気。これでは仮に鈴木先生が23区計画編での終わりを望んでいても、編集がそれを許してはくれません。その結果、無理な引き延ばしがはかられる事でしょう。強引に鈴木先生が最終話を画いてしまっても、きっと勝手に編集に「完」の字を吹き出しで上書きされ「次号からもっと面白くなるらしいでやんすよ!」とか言わされます。

【47都道府県計画が始まるよ説】

 そんなわけで、23区計画編の後で何かが始まるとするなら、まず真っ先に思いつくのが このちょっと語呂の悪い展開。実は実験場は東京23区だけではなかった…というわけで、各都道府県での市町村対決を制した都道府県代表番長たちによる対決が行われる、という展開。きっと埼玉番長は深谷ネギが武器です。ネギを振り回してくるという事は、つまり青色ツインテールで歌が上手いのでしょう。そんな感じの御当地感あふれる番長たちによる新たな戦いが、今、始まる!

 …ただ、この展開には一つの大きな問題があります。23区外の東京都民が完全に無視されてしまっているという事です。きっと小学館前で区外都民による大規模な抗議デモが起きます。

 ですが、それを逆手に取った展開も考えられます。――ついに全国を制覇した金剛番長。しかし、突如 背後から舎弟の裏切りの一撃。「き、貴様なぜ…」「ふふ…我々を無視してくれたお礼よ…」「ま、まさかッ貴様はッ!」「そう…多摩番長とは俺の事よ!」とかなんとか。でも多摩市民には悪いですが、この展開はあまり盛り上がりそうな気がしません。

【世界番長対決が始まるよ説】

 「23区計画」のような狂った事を考えていたのは日本だけではなかった…というわけで、世界中から各国の代表番長が登場します。もちろん各番長は、その国の人に訴えられそうなくらいのステレオタイプな番長です。例えば中国番長は「アルね」口調の拳法家で、アメリカ番長は訴訟攻撃で金剛を追いつめ、オーストラリア番長はカンガルーの袋の中に潜んで攻撃してきます。「クフフフ……君が今、ここで打舞流叛魔を使えば僕を倒すことができるかもよ?――このカンガルーごとね。」ちなみにノルウェーはブラックメタル番長です。教会を放火するなど残虐非道ぶりを発揮しますが、最後は舎弟にメッタ刺しされて死にます。

 なお、いきなりこの展開になるのではなく、上述の「47都道府県計画」→「世界番長対決」の展開である可能性もあります。その場合、さらにその後で「太陽系番長対決」が始まるかもしれません。火星番長は金剛番長を圧倒的科学力で苦しめますが、結局は地球の病原菌にやられます。ウェルズがそう言ってます。

【金剛番長第二部が始まるよ説】

 第一部自体は短い話数で終わり、第一部最後で死亡した金剛晄の孫による第二部が始まります。第二部最初のタイトルは「ニューヨークの金剛番長の巻」。愚直な第一部金剛番長と違って、おちゃらけた策士が第二部金剛番長です。さらにその後第三部も始まり、それ以後は肉弾戦ではなく特殊能力バトルになります。実は鈴木先生は既に第九部まで構想しています。

【23区計画が終わればそれで終わりだよ説・改1】

 「23区計画が終わればそれで終わりだよ説」とは それすなわち「短い話数で終わってしまう説」だったわけですが、この新説は 短い話数で終わらせる事無く、それでいて23区計画編での終了を可能にします。

 まず、無駄に見開きや冗長な表現が多くなります。そもそも第一話でも、虎吉がやられるシーンは無駄に3コマ使っていたりするので、元から「金剛番長」にはその素質があると言えます。

 とにかくその結果として、話が全然進まなくなります。一話経過しても実際時間は一秒も経っていないとか。そのくせコピーが多くなり、挙げ句の果てには「○話〜○話はなかったことにしてください」とか言い出して 話を元に戻して話数稼ぎをします。最終的には打ち切られて、色々あった後に結局鈴木先生は集英社に戻ってきます。

【23区計画が終わればそれで終わりだよ説・改2】

 「金剛番長」においては、23区計画にまつわる番長バトルという正ストーリーの他に、オマケ的な話がいくつかあります。今までの例で言うと「金剛番長を追跡せよ!!」「(゚∀゚) 金剛番長のお悩み相談」とか。そうしたオマケ話は現状では一話完結ですが、それが数話連続で続くようになります。

  • 例:「焼肉の番長様」何故か焼き肉屋で番長たちによる大食いバトル勃発。
    • 「肉汁を何だと思ってるんだーっ!!」と見開きでブチ切れる剛力番長。
    • 居合番長、ウンチクに突っ込まれ、ショックで下半身むき出しで焼肉の金網に突っ込む。
    • 卑怯番長、肉が額に乗り脱落。
    • お勘定127万4980円を請求される念仏番長。「この世には神も仏もないのか…!!」

 その後、突然照明が落ちたり、何話もかけて金剛のライバルっぽく描いたキャラクターが噛ませ犬として使われたり、仲間がミイラ状になったり、金剛が記憶喪失になったりいろいろして、最終的には「番長を始めた時 日が暮れるのも忘れ夢中に(喧嘩を)やったろ。どんなにやられても楽しくてしょうが無かった――あん時は誰しもが天衣無縫なんだよ。」というよく解らない結論によって金剛が兄を倒し 23区計画を制します。

【結論】

 まぁ色々と考えてみましたが、正直なところ金剛番長の今後の展開を考えるなど無謀な挑戦であると思います。先が読めるようで読めないのが金剛番長の素晴らしさです。(ちなみに「先が読める気すらしない」のがテニスの王子様の素晴らしさです。)今後の展開ですらそれですから、ましてや金剛番長の最後の展開を考えるなど我々には不可能もいいところです。ですから金剛番長に関するこの文章の最後の展開、つまりオチが考えつかないのも仕方無いのです。だから投げっぱなし罵而悪怒雷刃(メテオドライバー)でこの文章は終わります。

無理でした

猫と重金属さんへ→「許斐剛」
無理だと思った人は素直に降参してください。

 素直に降参致します。

 そういえばテニプリネタを二つほど抱えているんですが、今更やるのもどうなのだろう。一つは最終回ネタなので急げばまだアリかと思えますが、もう一つは氷帝戦ネタなので 一体どれほど前のネタなのやら。