バスケットボールに関して多少なりとも含蓄のある方は御存知の事と思われますが、バスケットボールにおいて ボールを持ったまま三歩以上歩く行為は「トラベリング」という反則として定義されておりますが、ほんの三歩歩いただけで「トラベル(旅)」扱いとは大袈裟に過ぎるのではないかと以前より問題となっておりました。
斯様な 相手の些細な行動を殊更に誇張してみせる行為は、「いじめ」において頻繁に見られるものであり、バスケットボールが初等教育の場においても盛んに行われている事と合わせて鑑みるに、トラベリングという名称が「いじめ」の少なからざる原因となっている事は言を俟たぬものであり、斯様な卑劣行為を助長する名称が今なお使われ続けている事は、安部首相の理想とする「美しい国 日本」にも反する、許すべからぬものであると言えます。
また それだけではなく、「トラベリング」という名称は非常に内実を想像し難い理解困難なものであるとの指摘もあります。何の前知識も無しに「トラベリング」と言われて、それが「ボールを持ったまま三歩以上歩いた」という意味と誰が判るでしょう。トラベリング→トラベル→旅→どこかへ行く→退場、と連想してしまう人がいることは疑いの余地がありません。ただ三歩歩いただけで退場だなんて バスケットボールとはなんと厳警なるスポーツなのだ、と勘違いして辞めてしまった方がこの場にも何名かいらっしゃる事でしょう。
そもそも「トラベル(旅)」とは、基本的に楽しいものです。勿論旅が好きでない人もいるでしょうが、世間一般的には「旅」は楽しい、望むべきイベントとして扱われている事は否定できません。故に、「トラベリング」という名称から それを反則というネガティブな行為であると理解する事は難しく、寧ろ積極的に行うべきポジティブな行為と勘違いしてしまう可能性が高いと言え、トラベリングというルールを破る若者が続出し、結果として世の中のルールを守らない若者を増加させている事は想像に難くありません。
以上のような問題から我々は 2002年に当研究評議会を設立し、「トラベリング」の新たな名称について議論して参りましたが、会内部でも一部保守派からは「トラベリングというバスケットボーラーが長年親しんだ名称を急に変えては、試合中に新たな反則名を言われても それが今で言うトラベリングの事と理解できず試合をそのまま続行してしまい、結果として選手より上位の存在である筈の審判を無視してしまう形となり、目上の人を尊重するという日本の古き良き精神が失われてしまうのではないか」といった意見もあり、研究評議会としての纏まった意見が作られなかった事は皆様も知るところはないでしょうか。
しかし、最近になり保守派をも納得させる事の可能な新名称が発案され、当研究評議会の 全会一致の賛成を得られましたのを機に、その新名称を 我々の中間報告として発表させて頂きます。
我々トラベリング名称研究評議会は、「トラベリング」の新名称として 「ToLOVEリング(トラブリング)」を提唱致します。
皆様も知っての通り、「ToLOVEる」は現在の週刊少年ジャンプにおいて間違い無く反則漫画でありますので、バスケットボールを知らない人間でも 「ToLOVEリング」が反則であると理解する事は容易です。また、従来の「トラベリング」と響きが似ておりますので、急に「ToLOVEリング」と言われても 今で言うトラベリングの意味であると判断できる事でしょう。
以上の通り、多大なる問題を抱えていた「トラベリング」という名称を、この新名称「ToLOVEリング」は何の問題も無く解消してみせるものであります。当研究評議会は これより新名称「ToLOVEリング」の普及に一層の努力を続けてゆく所存でありますので、皆様の御協力を宜しく御願い申し上げます。
普段は web拍手レスはジオログの方でやっているのですが、調子に乗って書いていたら 文字数制限(1000字)に引っかかってしまったので、記事をわざわざ二つに分けるのもアレなのでこっちに書かせて頂きます。許斐先生について書き出すとやめられないとまらない。
ココ数週間の「テニスの王子様」について何かコメントを
別に私はテニプリ学の権威とかではないので そんなコメントとか求められるような立場ではないんですが。とはいえ思う事もあるので書かせて頂きますが。
我々のような『ネットにかぶれたジャンプ読者』というヤツは、「取材につき休載します」なんて一文を見ても文字通りに解釈せずに「どうせ原稿落としたんだろう」とか「どうせ本当は遊んでるんだろう」とか「どうせドラクエやってるんだろう」とか「どうせ夫婦で『王子』とか『姫』とか呼んでるんだろう」とか思ってしまうわけですが、50号でテニプリに関してこの一文を見た時、素で「ああ、大阪にお笑いの取材に行ったのか」と文字通りの解釈をしてしまいました。
さて、許斐先生がお笑いの取材へ行ったに違いない事を頭に入れて 51号のテニプリを読むと、テニプリ初心者は「覆面芸人にでも取材したのだろうか?パペットマペット?」などと思う事でしょうが、それは違います。きっと許斐先生はごく普通のオーソドックスな芸人さんに取材をした筈です。そして今頃 許斐先生に取材を受けた芸人さんはジャンプ51号を読んで「ええー俺への取材全然活かされてないやんけーッ!」と激しくツッコんでいることでしょうが、許斐先生はちゃんと取材を活かしているつもりなのです。
ただ問題は、関係者が「許斐機関」と呼び恐れおののいていると噂の許斐先生の脳内構造を通ってしまった事です。許斐機関に一度入ってしまった物は、原型を止めないレベルにまでバラバラにされた上で再構築されてしまうのです。いわば脳内ベイビィ・フェイスです。そう考えると もしかしたら許斐先生はスタンド使いなのかもしれません。我々がただの漫画的表現だと思っていたオーラが「そんなチンケなオーラで…」と漫画内でも見えていたのも、実は許斐先生はスタンドオーラを日常的に見ているので オーラが見えるのは当たり前だと思っていた、と考えると全て納得が行きます。
テニプリの中で我々には理解できない非常識な展開が起きても、それは「許斐先生はスタンド使いだから仕方ないよね」と諦めなければなりません。スタンド使いは我々とまったく異なる世界を生きているのですから、スタンド使いの常識は我々一般人の常識とは違うのです。
まぁそんなわけで許斐先生の取材を受けた芸人さんは、「俺への取材の結果がコレだなんて…俺お笑いの才能無いのかな…」などと思わないで下さい。自信を持って下さい。悪いのはぜんぶ許斐先生なんです。
「まとめ。そうねぇ。『諸星先生は凄い』ってことで」
「そうですね。」
許斐先生はスタンド使いだから仕方ないよね。